引っ越し先の物件を探すときに知っておきたい礼金・敷金・仲介手数料の基礎知識

敷金と礼金引っ越しが決まったら、まずは新居となる物件を探さなければなりません。

新居の場所が決まらなければ、引越し業者に見積もりを依頼することもできません。

物件探しをするときに知っておかなければならないのが、礼金や敷金、仲介手数料といった契約のときにかかる諸費用についてです。

引越し業者に支払う費用ばかりを気にする人がいますが、実はこういった物件の契約に伴う費用というのがバカにならない金額になります。

礼金や敷金、仲介手数料といった賃貸契約に伴う諸費用の知識を身に着けて、引っ越しに伴う費用を少しでも減らす努力をしたいものです。

いまだに礼金が必要な物件が少なくない理由

かつては、礼金・敷金・仲介手数料はいずれも取られるのがあたり前でしたが、最近では礼金が不要な物件もふえてきているようです。

しかし、だいぶ前から、礼金はそろそろなくなるに違いないといわれてきたにもかかわらず、まだまだ礼金が必要な物件も多いとうのが実情です。

もともと礼金というのは戦中戦後から始まった習慣のようです。

当時は戦災で住む家がない人も多かったため、家を貸してくれる大家さんへのお礼の意味を込めて礼金を支払っていたのだと思います。

しかし、最近では賃貸物件の数が過剰になり、空室が目立つ物件も多くなっていますから、戦中戦後とはあきらかに状況が変わっているわけです。

状況は変わっているにもかかわらず、返さなくてもいい礼金は大家さんにとって魅力がある権利収入ですから、そう簡単にはなくすことができないのでしょう。

国土交通省の調査では、「礼金あり」と「礼金なし」の賃貸物件の数はほぼ同数となっているようです。

交渉次第では礼金が不要になる場合もあります

最近は礼金不要の物件も多くなってきていますので、礼金ありの物件であっても、交渉次第では礼金を減らしてもらったり、なしにしてもらったりすることも可能になります。

礼金の相場は、最近では家賃の0.5ヵ月~1ヵ月分といったところが多くなっており、金額的にはそれほど大きなものではありません。

しかし、大家さんと交渉することで支払わずに済めば、それに越したことはないわけです。

最近では礼金不要の物件も増えていますので、そういった事情を大家さんに伝えて「礼金なし」なら契約してもいいというような形で話を進めるといいでしょう。

特に、駅から遠かったり建物が古かったりして空室が目立つような物件であれば、理解をしてもらえる可能性は十分にあると思います。

逆に駅から近かったり、新しい物件であったりする場合には大家さんも強気ですから、交渉はスムーズにいかない可能性もありますが、ダメもとで交渉だけはしてみるといいでしょう。

1ヵ月分まるまるは無理でも、0.5ヵ月分におまけしてくれたりすることもありえない話ではありません。

敷金は何かあったときのための保証金のようなもの

保証金です礼金というのは、大家さんへのお礼の意味で支払うものですから、退去のときに返ってくることはありません。

それに対して敷金というのは、あくまでも家賃の滞納や入居者の過失によって建物を破損させてしまったりしたときのための保証料のような意味合いがあります。

そのため、退去するときに特に何も問題がなければ、敷金はすべて返ってくることになります。

しかし、実際にはもっともらしい理由をつけて、敷金を返してくれないような大家や不動産業者も少なからずいます。

そのため、「敷金はいずれ戻ってくるから多少高くても問題ない」などという考え方は危険です。

戻ってこなくなる可能性があることを考えれば、敷金として預けるお金もなるべく少ない方がいいわけです。

ただし、敷金が相場にくらべて高い物件であっても、「敷金全額返還」を保証している不動産業者もあるようなので、そういった物件を探してみるのもいいかもしれません。

関西の場合には敷引に注意をする必要があります

関東の場合は家賃の2ヶ月~3ヶ月を敷金として大家に預けるのが一般的ですが、関西の場合は家賃の5ヶ月~6ヶ月分が敷金(関西では保証金ともいいます)の相場となります。

関西の場合には、かなりの金額を敷金(保証金)として預けることになりますので、それだけリスクは高いといえます。

特に関西の場合で注意をしなければならないのは、敷引というシステムです。

これは敷金(保証金)の一部、あるいは全額を返還しないという決まりです。

たとえば、入居のときに敷金(保証金)として5ヶ月分預けたとしても、2ヶ月分は敷引として返還されず、残りの3ヶ月分だけが返還の対象になったりするわけです。

関西では礼金を納めるという習慣がありませんので、この敷引が関東でいう礼金にあたると考えると分かりやすいかも知れません。

仲介手数料を安くしてくれる不動産業者も多くなっています

物件を紹介してくれた不動産業者に支払う仲介手数料は、家賃の1ヶ月分が相場となっています。

しかし、最近は空室が目立つ物件も多くなってきたため、仲介手数料を0.5ヶ月分程度に下げてくる不動産業者も多くなってきました。

仲介手数料を0.5ヶ月分にしてくれれば、借りる方としては助かりますが、不動産業者はそれでビジネスが成り立つのかどうか他人事ながら心配になってしまいます。

不動産業者の賃貸物件の成約率はせいぜい10%程度といわれています。

つまり、1人のひとと契約が決まるまでに、10人程度のひとを案内(内見など)しなければならないわけですから、労働時間を考えたら仲介手数料が0.5ヶ月分では割に合わないような気がします。

仲介手数料はなし不動産業者のなかには、仲介手数料無料をかかげて、借主からまったく仲介手数料をとらないようなところもあるようです。

いったいどうなっているのでしょうか?

実は、不動産業者は大家さんからしっかりと仲介手数料をとっているのです。

家賃の1ヶ月分から多い場合には3ヶ月分の仲介手数料を、大家さんから受けとっているようです。

ただし、宅地建物取引業法により、不動産業者の仲介手数料は家賃の1ヶ月分以下と決められています。

これは、借主から受け取る分と大家さんから受け取る分の両方を合わせた上限が1ヶ月分以下ということです。

そのため、それを越える分に関しては、大家さんに対して「広告料」などの名目で請求をするのが一般的です。

礼金も敷金も一切かからない物件のカラクリとは?

物件探しをしていると、敷金も礼金も不要の物件を見かけることがあると思います。

「敷金なし礼金なし」ということであれば、引っ越しに伴う費用を大幅に削減できるので、魅力を感じる人も少なくないでしょう。

しかし、そういった物件の場合は、なんらかの問題をかかえていることが多いものです。

つまり、普通に礼金や敷金をとったのでは誰も入居してくれないので、あえて入居のハードルを下げている可能性があります。

駅から遠かったり、物件がかなり古かったりして、普通の条件ではなかなか入居者が見つからないといったようなケースです。

大家さんにしてみれば、あえて敷金や礼金を不要にしても、そのままずっと空室にしておくよりはいいと考えるわけです。

また、敷金や礼金は不要であっても、メンテナンス料として数万円を徴収する物件などもあるようです。

メンテナンス料などと言い方を変えているだけで、返ってこないお金ということで考えれば礼金と同じことになります。

「敷金なし礼金なし」という条件の物件を検討するときには、なぜそのような条件を提示しているのかという部分をしっかりと考える必要がありそうです。

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