引っ越し先の家賃を値引き交渉で安くすることはできるのか?

不動産業者の営業賃貸物件を契約すると、契約期間が満了するまでは決められた家賃を払い続けなければなりません。

そのため、もし可能であるならば少しでも家賃を安くしてもらいたいと誰もが考えると思います。

賃貸物件には、場所や築年数などによって決まる相場というものはありますが、定価のようなものは存在しません。

そのため、家賃というのは大家さんが自由に決めることができるわけです。

大家さんが自由に決めることができるということであれば、交渉次第では値引きが期待できる可能性があるわけです。

実際に、賃貸物件の家賃を値引き交渉することはできるのでしょうか?

4月~6月は大家さんがちょっとあせる時期?

引っ越しをする人は、圧倒的に春先が多くなります。

そのため、賃貸物件を提供する側にとっては、繁忙期が引越し業者とほぼリンクすることになります。

つまり、部屋探しのために不動産屋さんを訪問する人は、1月~3月に集中することになります。

こういった時期は、入居者がどんどん決まる時期ですので、大家さんや不動産業者も強気です。

よほど空室だらけの物件か「訳あり物件」でもない限り、値引き交渉をしても軽くあしらわれてしまうことでしょう。

値引きなどしなくても、他に入居してくれる人はいくらでもいるわけですから当然のことです。

ところが、4月になると立場は逆転します。

引っ越しのシーズンがひと段落した時点で、入居者が決まらずに空室となってしまった部屋を抱えている大家さんは、あせりを感じることになるわけです。

繁忙期に入居者が決まらなかったということは、そのまましばらく空室状態が続いてしまう可能性があるからです。

最悪の場合には、来年の繁忙期まで空室が続いてしまうことも想定できるわけですから、大家さんの心中は穏やかではありません。

そのため、4月~6月に引っ越しを予定している人であれば、値引き交渉がうまくいく可能性は十分にあるといえそうです。

相場からかけ離れた大幅な家賃の値引きは期待できません

値下げ交渉が失敗4月~6月は空室を抱えた大家さんがあせる時期だとはいっても、それほど大幅な値引きが期待できるわけではありません。

せいぜいもとの家賃から1000円~2000円安くなる程度だと考えていいでしょう。

空室のままにしておくよりも、大幅に値引きをしてでも入居をさせてしまった方がいいように思えるかも知れませんが、そう単純にはいかないようです。

相場や他の入居者の家賃を無視して1人だけ大幅に値引きをしてしまうと、他の入居者から不満が出て来ることになります。

その結果、物件全体の家賃が値崩れを起こしてしまうようなことがあっては大変なので、たとえ空室状態がしばらく続いているような物件であっても、大幅な値引きは難しいのです。

あくまでも、相場や他の入居者とのバランスを考えた範囲でしか値引きできないわけです。

しかし、たとえ月に2,000円であっても値引きをしてもらえば、1年間で2万4千円もお得になるわけですから、4月~6月に引っ越しを予定している人は、ダメもとで交渉をしてみるといいでしょう。

家賃ではなく敷金や礼金をおまけしてくれることも多い

他の入居者や相場とのバランスもあるため、たとえ空室状態になっている部屋であっても、大幅な値引きは期待できませんが、その代わりに礼金や敷金をおまけしてくれる大家さんや不動産屋さんも多いようです。

敷金や礼金であれば、他の入居者には契約内容まで分かりませんし、家賃相場をそのまま維持できることになりますから、大家さんにとっては好都合なわけです。

また、入居者にとっても、その方がお得になる可能性もあります。

たとえば、家賃が7万2千円の物件で、礼金を1ヵ月分おまけしてくれたとします。

2年契約が一般的ですから、この礼金を24カ月で割ると1ヵ月あたり3000円ということになります。

家賃の値引きの場合は、せいぜい1000円~2000円ほどですから、むしろ礼金をおまけしてもらった方がお得ということになるわけです。

4月~6月に引っ越しを予定している人は、家賃の値引きではなく、礼金や敷金を安くしてくれないかどうか交渉したほうがスムーズにいく可能性があります。

3ヶ月以上空室状態がつづくと大家さんはあせりだす?

焦る大家さん夫婦東京都内の賃貸物件の場合、平均的な募集期間は3ヶ月程度だといわれています。

つまり、入居者募集をかけてから、平均3ヶ月ほどで入居者が決まっていることになります。

そのため、募集を開始してから3ヶ月以上過ぎても空室状態が続くようだと、大家さんは徐々にあせりを感じ始めることになります。

特に半年以上も空室が続いてしまうと、相当にあせりが出てきてしまうと思われます。

たとえば、家賃が6万円の物件だった場合、空室が半年続くことで36万円もの収入を逃してしまうわけです。

家賃の値引き交渉をする場合には、物件の募集開始の時期に着目をしてみるといいかも知れません。

そもそも家賃の値引き交渉をする人はどれくらいいるのでしょうか?

家賃の値引き交渉といっても、実際に交渉できる時期は限られてしまいますし、金額的にも大幅な値引きは期待できないということがお分かりになったかと思います。

それでは、実際に家賃の値引き交渉を成功させることができる人というのは、どれくらいの割合いるのでしょうか?

引っ越しをする人が春先に集中することから、家賃の値引き交渉可能な時期に引っ越しをする人の母数自体が少ないこともあり、値引き交渉に成功する人の割合は5%~10%程度であるといわれています。

この数字だけをみると、成功率が非常に低いような印象を受けます。

しかし、そもそも家賃の値引き交渉をするという人がそれほど多くありませんから、そんな中で5%~10%の人が値引きをしてもらっているということは、ある意味では「言った者勝ち」的な部分もあるといえそうです。

大家さんや不動産業者があせりだす時期やタイミングを見計らって交渉すれば、案外うまくいってしまうかも知れません。

お客様感覚で横柄な態度で業者と交渉すると失敗します

横柄な態度値引き交渉と一口にいっても、物を買う場合と家賃の場合では意味合いが違います。

家電量販店などで値引き交渉をする場合には、あくまでもこちらはお客様ですから、値引きしてくれなかったら他のライバル店に行けばいいだけですし、多少は横柄な態度をとっても許されるでしょう。

しかし、入居者の場合は「純粋なお客様」ではありませんし、むしろ立場的には大家と入居者は対等といえます。

むかしであれば、「大家といえば親も同然店子といえば子も同然」といわれたように、むしろ大家の方が立場的には強かったのです。

「部屋を借りてやっているんだ」などという、横柄な態度は許されなかったわけです。

さすがに当時とくらべれば、現在では入居者の立場は強くなりました。

しかし、入居者が物件を選ぶことができるのと同様に、大家さんも入居者を選ぶことができるわけです。

値引き交渉をする以前に、そもそも大家が入居を許可してくれなければそれまでです。

あきらかに態度が横柄で印象が悪いと大家が判断をすれば、入居後のトラブルを避けるために契約をしてくれないこともあり得ます。

ですから、家賃の値引き交渉をするにあたっては、あくまでもこちらは入居をさせてもらう立場なのだということを頭に入れて、紳士的に話を進めなければなりません。

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