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引越し業者は、テレビのCMなどでよく見かける大手から、地元の運送業者が運営している中小業者までさまざまです。
それぞれにメリットやデメリットがあり、単純に見積もり金額だけで業者選びをすると失敗する可能性もあります。
また、一部には悪質な引越し業者もいるようですので、インターネットやチラシなどの広告に書かれた金額だけをうのみにして依頼すると、あとで大きなトラブルになりかねません。
ここでは、引越し業者選びで失敗しないための簡単なテクニックを紹介してみたいと思います。
依頼しないほうが無難な引越し業者の見分け方
ある程度知名度のある引越し業者に依頼をすれば、それなりに安心感はあるでしょう。
しかし、大手の業者の場合は、料金が割高になりがちだというデメリットがあります。
一方、中小の業者の場合は、料金的にはリーズナブルな反面、悪徳業者が紛れ込んでいる可能性もあります。
ここでは主に、中小の引越し業者に依頼するときは、どういった点に注意をすればいいのかについて具体的に解説してみたいと思います。
トラックのナンバーの色を確認する
引越し業者のトラックのナンバーは緑色です。(軽自動車の場合は黒)
もし、あなたが依頼をしようとしている引越し業者のトラックのナンバーが白色だったとしたら、依頼をするのはやめた方が無難です。
白ナンバーのトラックで引越し業務を請け負うということは、いわゆる「モグリ」の業者である可能性が高いからです。
「モグリの業者であっても、安くやってくれればいいんじゃないの?」
そんな風に思うかも知れませんが、実はモグリの業者に依頼をすることで、あなた自身も処罰の対象になってしまうのです。
もし、そんなことになってしまったら、うっかり安い引越し業者に依頼で来てよかったなどと喜んでいられませんね。
また、そういった白ナンバーのモグリ業者は貨物保険に加入することが出来ません。
そのため、万が一事故などがあってあなたの大切な家具が破損してしまったりした場合でも、補償されることはありません。
ごくまれに、3月や4月の繁忙期に、陸運局の正式な許可を受けた白ナンバーのトラックで業務を行う業者もいます。
しかし、白ナンバーの多くの場合はモグリですので、十分に注意をする必要があります。
便利屋さんに依頼をするときの注意点
便利屋さんというのは、依頼されれば基本的にどんな業務でもこなします。
当然ながら、依頼を受ければ引越し業務もやってくれることでしょう。
しかし、気を付けなければいけないのが、便利屋さんがあなたの荷物を運ぶトラックです。
もし、これがレンタカーで借りてきた白ナンバーのトラックだったりしたらアウトです。
これも立派なモグリ営業ということになります。
あくまで便利屋が行うことが出来るのは、引越しのお手伝いです。
自社の車を使って白ナンバーの車でお客さんの荷物を運ぶことは出来ないのです。
便利屋さんは引越し業者にくらべて安いし、なんでもお願いできて便利だからなどという安易な気持ちで依頼しないように注意しましょう。
また、引越しの作業そのものに関しても、専門のプロである引越し業者と便利屋さんでは技術力に雲泥の差があります。
特に大型の家具の扱いなどは、プロの引越し業者のようには手際よくいかないものです。
参考記事:引越し業者よりも便利屋に依頼したほうが本当にお得になるか?
個人営業の引越し業者には気を付けよう
たとえ個人であっても、陸運局から正式な許可を受ければ緑ナンバーでの営業は可能です。
普通に考えると、個人営業の業者であれば大手の業者にくらべてさまざまな経費が掛からないために、引っ越し見積もりの相場的にはお得な感じがします。
確かにそれは間違いありませんが、それ以上に個人であるがゆえのデメリットもあるのです。
会社組織である程度の規模で運営している引越し業者であれば、なんらかのトラブルがあっても、それなりに柔軟に対応が出来るものです。
一人でやっている個人営業の業者に依頼した場合、あなたの引越し前日や当日にその人が病気になったりした場合に、キャンセルされてしまう可能性があります。
引越しというのは、何か月も前から計画しているケースも多いので、直前になって業者からキャンセルされるというのは非常に困ります。
他の業者に依頼するにしても、よほど暇な業者じゃない限りは直前ではどうにもならないでしょう。
このようなリスクを考えた場合、たとえ料金的には安くとも個人営業の引越し業者に依頼するにはそれなりの覚悟が必要だということが言えます。
ネットやチラシなどの誇大広告に注意しよう
ネットやチラシ、あるいは電話帳などで引越し業者の広告をよく見かける人も多いことでしょう。
こういった広告も、冷静に見るようにしなければなりません。
「一見安いように見える」広告でも、実際に依頼してみるとぜんぜん安くなかったなどという事例も多いようです。
広告に「●●%引き」などと書かれていることもありますが、そもそも引越し料金には定価というものがありませんので「●●%引き」という表示そのものがナンセンスなのです。
引越し業者の見積もりが高いか安いかは、あくまで複数の業者から見積もりを取得して、それらを比較したうえで判断すべきです。
たとえば、5社から引越し見積もりを取ってみて、一番高いところと一番安いところの差が2倍あったとしたら、安い業者にしてみれば高いところとくらべて50%オフということになります。
しかし、それは見積もりを何社かから取ってみて初めて分かることであって、最初から広告に値引き率を表示するというのはどう考えてもあり得ません。
広告やホームページで「●●%引き」をうたっている引越し業者にはくれぐれもご注意ください。
時間制の業者の盲点
多くの引越し業者は、事前に見積もりを提出して、その見積もり金額の範囲で業務を請け負います。
しかし、中には実際の引越しにかかった時間に応じて料金を精算するシステムのところもあるようです。
一見フェアーなような気がしますが、この場合も気を付けなければならない点があります。
それは、事前に見積もりをもらっている業者であれば、追加が発生しない限りは、基本的にその料金で引越しをしてくれるはずです。
しかし、時間制の場合だと、引越しが終わってみるまで最終的な費用がいくらになるのかわからないというデメリットがあります。
また、運悪く悪質な引越し業者にあたってしまうと、時間調整をされる可能性があります。
時間調整というのはどういうことかといいますと、テキパキやれば1時間で済んでしまう作業を、わざと時間をかけて1時間半などに引き伸ばしたりする行為です。
また、トラックで荷物を運ぶ時でも、わざわざ渋滞する道路を選んで時間稼ぎをしたりします。
このように、時間制を採用している引越し業者に依頼することは、さまざまなリスクがありますので、出来れば事前に見積もりを提出してくれるところに依頼をしたほうが無難です。
契約する前に無料で段ボールを受け取らない
最近の引越し業者は、かつてにくらべて非常にサービスがよくなり、段ボールを無料で提供してくれるなどというサービスも常識化しつつあります。
しかし、こういったサービスもしっかりと契約を済ませるまでは、受け取らないようにしましょう。
悪質な引越し業者の中には、仕事を取りたいために、見積もりのために現場を見に来たついでに無料サービスの段ボールを置いて行ってしまったりすることがあります。
そうして、お客が断りにくい状況を作ってしまうわけです。
お客にしてみれば、サービスの段ボールをもらってしまった手前、あとで出てきた見積もりが明らかに高いと分かっても、断りにくくなってしまいます。
業者の中には「高いのでお断りします」などと言おうものなら、キャンセル料を請求するようなところもあるようです。
段ボールを無料でおいて行ってもらうと、なんとなく嬉しくなってしまうものですが、その背後に隠された業者の狙いをしっかりと見抜いて、契約するまではそう言ったものを一切受け取らないようにしましょう。
予約金や手付金を要求する引越し業者
引越し業者への支払いは、一般的にはすべての作業が完了したあとになります。
予約金や手付金を要求する業者も中にはいるようですが、これらは本来支払う必要はありません。
これは「引越運送約款」のなかにもしっかりと書かれています。
引越し業者にしてみれば、直前になってキャンセルをされると困るので、そのリスクを回避するために、そういった予約金や手付金を要求するのでしょう。
「引越運送約款」によると、キャンセルは3日前までは無料と書かれています。
標準引越運送約款-国土交通省より
しかし、業者にしてみれば3月などの繁忙期などに、3日前のキャンセルをされると相当に痛手であることは間違いありません。
四苦八苦して配車や人員の手配をしたのに、直前にキャンセルされたら大変だと思う気持ちも理解はできます。
実際に、依頼主が突然病気になってしまったり、さまざまな事情によりキャンセルせざるを得ない状況というのは必ず発生します。
しかし、そういったリスクがあるのはどこの業者も同じですし、そのリスクを回避するために依頼者に予約金や手付金を要求するのは間違いです。
基本的には、そのような引越し業者には依頼しない方がいいでしょう。