地方から都内に引っ越しをする場合に所有しているクルマはどうするべきか?


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これまで地方に住んでいた人が東京都内に引っ越しをするときに、考えなければいけないのがいま乗っているクルマをどうするかという問題です。

地方ではクルマがないとどこにもいけないことが多いので、ある意味では生活必需品といえます。

しかし、東京都内に引っ越しをするとなると、クルマは生活必需品から贅沢品に変わってしまいます。

東京では電車で通勤することになると思いますので、クルマはせいぜい週末に使う程度です。

週末のレジャーに使うためだけに、高い駐車場を借りてまでクルマを維持するというのは、もったいないと考える人も多いことでしょう。

そのため、引っ越しと同時にクルマの処分を考える人も少なくないと思いますが、具体的にはどういった方法で進めるのがいいのでしょうか?

クルマの所有率がワースト1位の東京都

2014年のデータになりますが、全国のクルマ保有世帯率は73.6%となっています。

つまり、日本の全世帯のおよそ4分の3の世帯がクルマを所有していることになります。

クルマがないとどこにも行けない地方になりますと、1世帯に1台どころか、大人1人に1台といったような状況になっています。

そんななかで、東京都のクルマ保有世帯は全国ワースト1位の43.6%となっています。

さらに、東京23区内に限れば、保有率は36.3%となっています。

ちなみに保有率が一番高い県は、長野県で94.9%となっています。

また、地方では賃貸物件を借りると無料の駐車場がついていることも多いのですが、都内だとほぼ有料となります。

平均すると2万円~3万円程度が月極駐車場の相場で、都心部だと4万円~5万円に跳ね上がります。

地方だと、築年数の古い物件であれば3万円~4万円程度でアパートを借りることもできます。

そういったことを考えてみますと、週末のレジャーに使うためだけに、駐車場代を負担してまでクルマを所有するということは、確かにもったいないことといえそうです。

東京であっても郊外に引っ越しをするならクルマはあった方がいい

ただし、東京といっても、郊外になるとクルマがないと不便を感じることもあるかと思います。

東京都内でも23区以外の地域に引っ越しを予定している人は、いまのクルマをそのまま所有し続けるという選択肢もあると思います。

郊外であれば、23区内にくらべると月極駐車場の相場も下がりますので、それほど大きな負担になりません。

また、23区内の場合、スーパーやコンビニに駐車場がないことが多いので、近所への買い物は徒歩か自転車でいくことになります。

しかし、郊外であればお店に駐車場が設置されていることも多いため、クルマを日常的に使うシーンは23区内にくらべて多くなると思います。

特に、重いものを買う場合には、クルマがあると本当に便利です。

ですから、東京都内のどの地域に引っ越しをするのかという点を考慮して、最終的にクルマを手放すか所有し続けるかを決めるようにした方がいいと思います。

引っ越し前に売るべきか引っ越し後に売るべきか?

車をいつ売るか?引っ越しに伴ってクルマを処分すると決めた場合、そのタイミングが重要になります。

地方ではクルマは生活必需品ですから、クルマを手放してしまったとたんに、不便な思いをすることになります。

通勤や引っ越し準備のための買い物などで、引っ越し前日までクルマが必要になることもあるかも知れません。

また、引っ越し前にあわてて売却したいという気持ちを買取り業者に見透かされると、安く買いたたかれてしまう可能性もあります。

かといって、引っ越し後に売るというのも、転居先に駐車場を確保しておかなければなりませんので、余計な費用がかかってしまいます。

もちろん、クルマを売却するまでの1ヵ月分程度の駐車場代くらいは、引っ越しに伴う必要経費だと割り切って考えることもできます。

実際に、買取り業者に足元を見られて安く買いたたかれるのであれば、むしろ2万円~3万円の駐車場代を負担したとしても、引っ越し後にゆっくりと買取り業者と交渉して高く売った方がお得になる可能性もあります。

クルマによっては、査定額に数十万円もの差が生じることがありますので、この判断を間違えると大損をしてしまうことになります。

ただし、引っ越し後に売却する場合は、クルマを売却するまでの短期間だけ契約できる駐車場をうまく見つけることができるかどうかが問題になります。

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早めに買取り業者と交渉をしても問題ありません

引っ越し前に車を売るのであれば、買取り業者に「すぐに売りたい」という気持ちを悟られないようにすることが大切です。

もちろん、引っ越しのためにクルマを手放すなどとは絶対に口にしてはいけません。

また、引っ越しのギリギリになって買取り業者を訪問すると、どうしてもあせりが出てしまいますので、なるべく余裕を持って早めに業者と交渉するようにしてみるといいと思います。

交渉のときのスタンスとしては、「売るかどうかはまだ分からないけれども、査定がよければ売却してもいい」といった感じです。

しかし、仮に満足のいく価格で売却が決まったとしても、クルマを手放してしまったあと引っ越し当日までどうするかという問題が発生します。

この問題に関しては、引っ越しで手放すときだけではなく、クルマを新車に買い換えるときなどにも発生します。

つまり、クルマを売却したあとに、新車が納車になるまでの間どうするかという問題です。

実は、この問題に関しましては、簡単にクリアすることができます。

なぜなら、大手のクルマ買取専門店の多くは、クルマが納車になるまでの期間、無料で代車を用意してくれることが多いからです。

そのため、自分のクルマを手放してしまっても、1週間~2週間程度であれば不便な思いをすることはありません。

クルマを売る場所によって査定額が大きく変わることがあります

白の四輪駆動車クルマの買取り価格というのは、全国どこでも同じというわけではありません。

売却する地域によっても大きく変わってくることになります。

たとえば、これまで住んでいた地域が雪国で、乗っていたクルマが4WDであれば、間違いなく引っ越し前にその地域で売却したほうが高く売れます。

4WD車は、東京都内ではそれほどニーズが高くないからです。

モノの値段というのは、需要と供給の関係で決まりますから、ニーズの高い地域で売った方が高く売れるのは当然のことです。

また、東京では軽自動車があまり売れません。

2015年のデータだと、日本全国の軽自動車の所有比率は34.74%なのに対して、東京都の場合には15.15%と一気に低くなります。

地方の場合は、1つの世帯で複数のクルマを所有するのが普通ですから、セカンドカーとして軽自動車を購入するケースが多くなります。

それに対して東京の場合には、1つの家族が複数のクルマを所有するというのは稀です。

その結果として、東京ではあまり軽自動車が売れないということになるわけです。

もしいま乗っているクルマが軽自動車ということであれば、引っ越し前に売却をしてしまった方がお得になる可能性が高いといえそうです。

逆に、4WDや軽自動車といった東京都内で売れにくい車種以外であれば、引っ越し後に売却をした方が高く売れる可能性があります。

クルマに限らず、人口の多い地域の方が物は売れやすいからです。

特に、ハイブリッドカーや燃費のいいコンパクトカーなどは、渋滞の多い東京では人気が高いクルマとなりますので、高く売れる可能性が高いといえそうです。