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木造のアパートに引っ越しをしようと思っている人が気をつけなければいけないのが、隣の部屋との壁の厚さです。
隣の部屋との壁が薄い物件に引っ越しをしてしまうと、お互いの生活音がダダ漏れになってしまいます。
江戸の長屋のように、隣近所の人たちが家族同然の付き合いをしていた時代であれば、壁の厚さなどまったく気にならないことでしょう。
しかし、現代の集合住宅に住む人たちは、隣にどんな人が住んでいるのかよく分からないというケースも少なくありません。
プライバシーをことさら重視する時代に生きている私たちにとって、お互いの生活音がダダ漏れになるというのは、かなりのストレスになるに違いありません。
実際に、毎朝7時に起床する習慣のあった人が、隣の部屋から5時に聞こえてくる目覚まし時計のけたたましい音のおかげで、いつのまにか5時に起床する習慣が身についてしまったという笑えない話も実際にあります。
これから木造アパートに引っ越しをしようと計画しているかたは、壁の厚みにはくれぐれも注意して物件選びをしたいものです。
隣の部屋から聞こえてくるさまざまな生活音
隣の部屋との壁が薄い物件に引っ越してしまうと、悩まされるのは目覚まし時計の音だけではありません。
もし、隣人が豪快なイビキをかくような人だった場合には、それこそ睡眠障害を起こしてしまうかも知れません。
場合によってはテレビの音まで聞こえてきてしまいますので、隣の人がどんな番組を見ているのかまで分かってしまいます。
その他にも、料理をする音や入浴する音など、隣の人の生活パターンがすべて分かってしまいます。
なかには、隣に住んでいる若者が毎晩のように恋人を連れ込むため、「夜の営み」が気になって睡眠不足になってしまったという人もいます。
また、インターホンが鳴ったので玄関のドアを開けてみたら、実は隣の部屋のインターホンの音だったなどいうことも実際にあるようです。
隣の人の生活パターンが分かるほどに音が筒抜けになってしまっているということは、逆に向こうにもこちらの音が筒抜けになっているということになります。
なるべく物音を立てないように息をひそめて生活するというのも、相当にストレスがたまるに違いありません。
物件を選ぶにあたっては、思った以上に隣の部屋との壁の厚さは重要であるといえます。
参考記事:引っ越し先に運悪く近所迷惑な人が住んでいた場合の対処の方法
壁が薄い物件には隣人の生活音以外にも問題点があります
うっかりと壁の薄い木造アパートに引っ越しをしてしまうと、悩まされるのは隣に住む人の生活音だけではありません。
隣との壁の厚さが薄い物件は、外壁の厚さも薄いことが多いものです。
そのため、隣人の生活音だけではなく、外からの音も容赦なく侵入してくることになります。
線路や幹線道路の近くに物件が建っていたりする場合には、クルマや電車の音に悩まされることになるでしょう。
また、壁の厚みが薄い物件の場合は、壁のすき間に入れるべき断熱材が不足していることも多く、暑さや寒さがダイレクトに伝わってきます。
そのため、家賃は安い代わりに光熱費がかなり高くついてしまうということも起こり得るのです。
建築費削減のために犠牲になりやすい壁の厚み
なぜ壁の薄い物件があるのかといえば、理由は明確で、建築費が安く済むからです。
アパートを経営する上での利回りは、建築費に大きく左右されます。
少しでも建築費を安くして利回りを良くしようと思ったら、壁の厚みなどの見えない部分を手抜きするのが一番なわけです。
そういった物件であっても、外観や室内はきれいに仕上げられているため、コストカットして建てられたということになかなか気がつきません。
一般にマンションは遮音性が高いといわれています。
マンションの場合は、隣との壁の厚みが150mm以上あるのが普通ですし、そもそも鉄筋コンクリート自体が遮音性に優れています。
それに対して木造アパートの場合は、壁の厚みが100mm程度しかないものもあり、しかも両側に石膏ボードを貼り付けているだけなので、壁の中味は空洞です。
空洞の部分に断熱材が入っていればまだ遮音効果がありますが、手抜きで入っていなかったりすると空洞部にはただの空気しか入っていませんから、音が筒抜けになるのは当然のことです。
内見のときにチェックすべきポイント
引っ越しが終わってしまってから後悔しないように、内見のときに壁の薄い物件でないかどうかをしっかりとチェックしなければなりません。
家賃が安く、リフォームされて壁紙がきれいだったりするとそれだけで契約をしてしまいがちになりますが、しっかりと壁の厚みまでチェックをしてから契約をするようにしましょう。
壁の厚みをチェックするためにやるべきことは、まず壁をノックしてみることです。
コンコンと明らかに軽い音がして全体に響くような感じがすれば、壁が薄いだけではなく断熱材なども減らされている可能性があると思っていいでしょう。
ドンドンと重い感じの音がして、響くような感じがしなければ大丈夫です。
また、不動産業者の担当者と会話をする声が、部屋全体に響いてしまうような物件も、注意が必要です。
音が吸収されていないということになりますから、壁が薄い物件の可能性があるといえます。
隣から音が聞こえにくい間取りの物件とは?
プロの建築家であれば、壁をノックしただけである程度の壁の厚みが分かってしまうものですが、素人ではなかなか感じがつかめないかも知れません。
かといって、壁に穴をあけて厚さを測定するわけにはいきませんから、壁の薄い物件を確実に見抜くことはなかなか難しいことも事実です。
そこで、どうしても隣人の生活音が気になるという人は、壁が薄い物件であっても音が筒抜けになりにくい間取りの物件を探すことをおススメします。
たとえば、角部屋であれば、生活音は片側からしか聞こえてきませんから、壁の薄い物件であったとしても、両側から生活音が聞こえてくる物件よりは受けるストレスは少ないといえます。
さらに、隣との境となる壁側に、階段があったりクローゼットなどがあったりする間取りであれば、隣人の生活音はかなりシャットアウトすることができます。
たとえ壁の厚みが薄かったとしても、階段やクローゼットの幅のぶんだけ隣人との距離が遠くなりますので、音が伝わりにくいということになります。
ただし、こうした間取りの部屋は家賃が高めになってしまうこともありますので、自分が許容できる予算と相談しながら、物件選びをするようにするといいでしょう。
[water–center]
物件選びで防音の問題は思った以上に大切です
ある調査によりますと、賃貸物件選びをするときに重視するポイントは、1位が間取り、2位がトイレと洗面脱衣室の分離、3位が部屋の数、4位が駐車場、5位が全体の収納量となっており、そして6位にやっと「遮音」が出てきます。
それに対して、実際に賃貸物件に住んでいる人が不満に感じることの1位は、なんと「防音」なのです。
つまり、物件選びの際にはそれほど気にしていなかった「防音」ですが、実際に住み始めてみると想像以上に隣人の騒音が気になってしまう人が多いということです。
確かに実際に住んでみないと分からない部分もあるのですが、内見のときにそういった「防音」に関することを頭の隅に入れておくと、物件選びで後悔することも少なくなるかも知れません。