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引越し業者が見積もりを作成するときには、対象となる家を訪問して家財の量や建物の状況などをチェックするのが一般的です。
ベテランの営業マンともなれば、わざわざ訪問して見積りを作成しなくても、間取りや家族構成などからある程度は荷物の量を割り出すことができます。
しかし、もし大きな荷物を見落としていたりして、引っ越し当日に家財の積み残しがあったりするとトラブルに発展する可能性があります。
また、マンションであればエレベーターが使えるのかどうかという点や、家の近くにトラックを駐車することができるかどうかなど、実際に訪問して現場を確認してみないと分からないことも多いのです。
そのため、面倒ではあってもわざわざ訪問をして見積もりを作成するのが一般的になっています。
しかし、引越し業者の営業マンが訪問見積もりに来ると、部屋のなかにある物は基本的にすべてチェックされることになりますので、見られたらまずいものは片づけておくようにした方がいいでしょう。
訪問見積もりというのは営業マンがプライバシー空間に侵入してくること
どこの家でも、ときどきお客さんがくることはあるでしょう。
常識的にはお客さんが人の家の押し入れやタンスの扉などを開けることは絶対にありませんから、事前に身構える必要はまったくありません。
ところが、同じお客さんでも、引越し業者の営業マンとなると話は別です。
彼らは、引っ越し当日のトラックのサイズを決めるために、依頼者の部屋のなかにある荷物をすべて把握しなければなりません。
そのため、押し入れの中を確認したりタンスの扉を確認したりということもあり得ます。
もちろん、家主に断りもせずに勝手に開けるとういうことはありません。
一応「開けてみていいですか?」と確認はしますが、そこで「ダメです」と答えるのも逆に勇気がいるでしょう。
何か後ろめたいものを持っているのではないかと疑われたりするのも、なんとなく嫌なものです。
そのため、押し入れやタンスの中などに見られたらまずいものなどがある場合には、あらかじめダンボールなどに入れておき、しっかりとテーピングしておくといいでしょう。
見られたくないものを、とりあえずトイレなどに仮置きしてしまう人もいるようです。
しかし、もし営業マンにトイレを貸してほしいといわれたときに焦ることになりますので、あまりお勧めはしません。
引越し業者は訪問のときなぜ押し入れやタンスの中まで確認するのか?
引越し業者の営業マンが、訪問見積もりのときになぜ押し入れやタンスの中まで確認するのかといいますと、ダンボールの数を算出するためです。
同じ押し入れでも、いろいろな荷物がぎっしり入っている場合と、スカスカで何も入っていない場合では、必要なダンボールの数が大きく異なってきます。
また、ダンボールの数があるていど正確に把握できなければ、最終的にはトラックのサイズも決めることができないということになります。
また、引っ越し業者は布団袋なども事前に用意をしてくれますが、これも押し入れの中を確認してみないと必要な布団袋の数が把握できないことになります。
また、洋服ダンスなども同様です。
洋服が入ったままだと重くて運ぶのが困難な場合は、タンスの中味をダンボールやハンガーボックスに移し替えて運んだりします。
そのために、扉をあけて中の状態を確認させてもらったりするわけです。
押入れと同様に、中身がぎっしり詰まっているときと、スカスカの場合では準備するダンボールやハンバーボックスの数が大きく異なってしまうからです。
そもそも引越し業者に見られたら困るものとはどんなものか?
自分は人に見られたら恥ずかしいものなど何もないという人であれば、特に対策は必要ありません。
しかし、大抵の人は他人に見られたくないようなものをいくつか持っているものです。
特に、人に言えないような特殊な趣味を持っている人などは、見せたくないものは山ほどあることでしょう。
若い男性であれば、人に見られたら恥ずかしいDVDや雑誌などが部屋のなかにあったりするのは普通です。
また、訪問見積もりにくる営業マンはほとんどの場合男性ですから、女性はタンスなどを開けられることに抵抗を感じるでしょう。
特に、下着などは絶対に見られたくないはずです。
もちろん、先ほども書きましたように営業マンが勝手に洋服ダンスの引き出しを開けたりすることはありませんので、開けていいかどうか聞かれたときにお断りすればいいだけのことです。
営業マンも、女性の洋服ダンスの引き出しを開けることが非常識であることくらいわかっていますので、そのことで不審がられることはありません。
口頭で「引き出しの中はパンパンに詰まっています」とか「半分くらいしか入っていません」などと答える程度で十分です。
1人暮らしの女性が訪問見積もりを受ける場合
引越し業者の営業マンというのは、ほとんどが男性です。
そのため、一人暮らしの女性などはどうしても警戒感を抱いてしまうことでしょう。
勝手に押し入れやタンスを開けられることはないとはいっても、自分の住んでいるプライベート空間を隅々まで異性である男性に見られるのは嫌なものです。
また、自分の部屋で見知らぬ男性と二人きりになるのが嫌だという人もいることでしょう。
さすがに、引越し業者の営業マンも会社の看板を背負って仕事をしていますから、セクハラ的なことをされる可能性は低いといえますが、どうしても不安になってしまう女性もいることでしょう。
引っ越し当日の作業をすべて女性スタッフで行ってくれるレディースパックといったサービスを提供している引越し業者もありますが、訪問見積もりに関しては必ずしも女性のスタッフが担当するとは限らないようです。
もし、どうしても営業マンの男性と二人きりになるのが嫌だということであれば、訪問見積もりのときに友人や知人に一緒に立ち会ってもらうようにするといいでしょう。
関連記事:引越し業者に訪問見積もりを受けるときの心構え~相手のペースに乗らないために
訪問見積もりなしで見積もりを作成してもらうこともできます
正確な引越し見積もりを作成してもらうためには、どうしても訪問見積もりは必要になります。
しかし、1人暮らしの女性など、どうしても訪問見積もりを受けたくないといった場合には、電話口での口頭説明だけで見積もりを出してもらうことも可能です。
ただし、引越し業者としても、荷物の量を正確に把握できないというリスクがあるために、どうしても大きめのサイズのトラックを使うことを想定して見積もり作成をすることになります。
万が一、当日に把握できていない荷物があって、積み残しの形になってしまうとまずいからです。
引越し見積もりのというのは、移動距離とトラックのサイズで大まかな金額が決まることになりますので、大きめのトラックで算出をすることで相場的には割高になってしまいます。
つまり、訪問見積もりをしないで、電話口での説明だけで引越し見積もりを作成してもらうと、結果的に高い料金になってしまう可能性が高いということになります。
また、1人暮らしということであれば、単身者専用プランである単身パックなどを利用することもあるかと思います。
実は、単身パックであれば、訪問なしで簡単に見積もりを出してもらうことができます。
なぜなら、単身パックの場合はコンテナのサイズが決まっており、その中に荷物が収まるとういことを条件に見積もりを出すからです。
つまり、引越し業者にしてみれば、積み残しになってしまったときの責任がないために、あえて客先の荷物の量を正確に把握する必要はないわけです。