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賃貸物件というのは、いろいろな人が出ていったり引っ越してきたりを繰り返します。
新築の賃貸物件であれば問題はありませんが、以前に誰かが住んでいた物件に入居するときに気になるのが鍵の問題です。
基本的に、賃貸物件を退去するときには、不動産会社にこれまで使っていた鍵を返却することになります。
しかし、なかには合鍵を作って退去後も前に住んでいたアパートの鍵を持っているような人もいるかも知れません。
もし、その部屋の鍵を交換せずにそのままにしていると、前の住人が侵入できてしまうことになります。
特に一人暮らしの女性などは、そういった状況を想定するだけで、背筋が寒くなってしまうことでしょう。
賃貸物件の鍵は、新たに入居をするときに交換されるのでしょうか?それとも交換されないのでしょうか?
かつてはアパートの鍵は入居者が変わっても交換しないのが普通でした
昭和の時代は、アパートの鍵は交換せずに、そのまま次の入居者に使ってもらうというのが普通でした。
もちろん、前の住人に合鍵を作って持っていられたら部屋に侵入されてしまいますが、当時はそういったトラブルはあまりなかったのでしょう。
そもそも、昭和の時代の農村部などでは、玄関の鍵を閉めずに就寝してしまうなどと言うのは普通でした。
当時は、それだけ防犯意識が低かったということになります。
しかし、いまやどんな地方にいっても、鍵をかけずに寝てしまうなどという家はほとんどないでしょう。
そういった防犯意識の高まりや警察当局の指導などもあり、賃貸物件の鍵は入居者が変わるタイミングで交換するのが望ましいという方向になっていきました。
そして、現在ではほとんどの賃貸物件で、鍵を交換するのがあたり前になっています。
賃貸物件の鍵の交換費用は誰が負担をするのか?
最近の賃貸物件では、入居者が変わるたびに鍵を交換するのがあたり前になりつつありますが、その費用は誰が負担するのでしょうか?
賃貸物件の契約をするときの初期費用の中に、「鍵交換費用」などという項目が入っていることに気がつくと思います。
初期費用の項目の中に入っているということは、すなわち入居者が負担ということになります。
しかし、実際にはすべてを入居者が負担をするのではなく、シリンダーなどの鍵の部材は貸主側が負担をして、交換の工賃として入居者が1万円~2万円を負担するというのが一般的です。
かつては、希望者のみシリンダーの購入費用も含めて入居者がすべて負担をするというのが普通でしたが、最近では国土交通省のガイドラインや裁判での判例などもあり、貸主の責任で交換するという流れになっています。
ただし、交換の手間賃だけは、入居者が負担をするというのが一般的なっているわけです。
すべてが新品の鍵に交換されるとは限りません
入居者が変わるたびに鍵を交換するのがあたり前になりつつありますが、管理業者がすべての鍵を新品に交換するとは限りません。
管理業者が自社でいくつかの鍵の部材を保有しておいて、物件ごとにローテーションを組んで交換をしたりすることもあります。
たとえば、Aというマンションの503号室に使われていた鍵が取り外されて、その後にBというマンションの304号室の鍵として使われたりすることもあるわけです。
新品の鍵ではありませんが、このようにローテーションを組めば防犯上は問題ないといえます。
Aというマンションの503号室に住んでいた元の住人が、仮に合鍵を作っていたとしても、その鍵がBというマンションの304号室に使われていることを知ることはまず不可能だからです。
入居時に鍵の交換費用を支払ったのに、取り付けられている鍵が古い鍵だったりすると、お金を取っているのに交換をしていないのかと疑いたくなると思いますが、必ずしもそうとは限らないわけです。
鍵の部材は管理会社持ちで、入居者が負担するのはあくまでも交換費用だけなので、たとえ他で使われていた古い鍵であっても実際に交換されていれば問題はないことになります。
ただ、なかには交換費用を取っておきながら、実際に交換していない悪質な管理会社もあるかも知れませんが、その辺の判断はなかなか難しいところです。
あまりにも古い鍵だとピッキングに被害に会いやすくなります
管理会社は、ローテーションを組んで古い鍵を使いまわしていることもあるということがお分かりいただけたかと思いますが、あまりにも古い鍵は少し問題があります。
なぜなら、古い鍵だとどうしても空き巣によるピッキング被害に会いやすいからです。
古い鍵の場合、ヘアピンなどを使ってシリンダー内のピンをそろえることで簡単に解錠できてしまいます。
そこで、最近ではディンプルシリンダーと呼ばれる鍵が主流になりつつあります。
古い鍵の場合には、シリンダー内のピンが上下にしかありませんので、簡単にピッキングでそろえることができました。
しかし、ディンプル式シリンダーの場合、縦横斜めにピンを配置しているために、簡単にはピッキングできないことになります。
せっかく交換費用を支払っても、ピッキングされやすい古い鍵を取り付けられても困るので、契約の際にはどんなタイプの鍵と交換してくれるのかを事前に確認するようにした方がいいでしょう。
自分でディンプルキーに交換をするという選択肢もあります
どうしても、ピッキングに強いディンプル式の鍵に交換してくれない場合は、自分で交換をするという選択肢もありだと思います。
ただし、無断で交換するのは大家さんとトラブルになりますので、必ず許可をもらってから行うようにすべきです。
ディンプルキーの部材そのものは1万円も出せばホームセンターなどで購入できますし、交換もドライバーがあればできてしまいますので、それほど難しいものではありません。
つまり、自分で部材を買ってきて、自分で交換をすれば1万円程度の出費で済んでしまうということです。
自分で交換をすることになれば、初期費用の中に鍵交換費用は含まれないことになります。
管理会社にお願いすると、鍵交換費用として1万円~2万円請求されることが多いので、自分で部材を買ってきて交換したほうが、むしろ安くなる可能性があります。
しかも、鍵も最新のディンプルキーに交換できるわけですから、チャレンジしてみる価値はありそうです。
鍵を預からない管理会社が増えている理由
賃貸住宅に入居すると、鍵は予備の分も含めて2本渡されるのが普通です。
1本は普段持ち歩いて、もう1本は自分の部屋に保管をしておくという人が多いと思います。
しかし、そんな予備の鍵ではありますが、うっかりと外出中に紛失してしまったときには、予備の役目を果たすことができません。
部屋に予備のキーが保管されていても、中に入れないことにはどうにもならないからです。
そういったときに、管理会社でもう1本の予備の鍵を持ってくれていると非常に助かることになります。
ところが、最近ではあえて管理会社が予備の鍵を持たない方針にしているところも多いようなのです。
理由は、セキュリティの問題です。
つまり、管理会社の社員が合鍵を使って空き巣に入ったりしないように、あえて合鍵を持たない方針にしているわけです。
実際に、過去にそういった不祥事がなんども起こっているために、入居者を安心させるためにそういうルールにしているのでしょう。
その代わり、外出中に鍵を紛失してしまったときには、自分で業者に依頼をして鍵を開けてもらうしかなくなりますので、それなりの出費を覚悟しなければなりません。