無職の人が引っ越しをしようと思ったときに賃貸物件を契約することはできるか?

無職無職の人であっても、引っ越しをしなければならなくなるときがあるでしょう。

たとえば、社宅や寮のある会社で仕事をしていた人が、退職に伴いそこから引っ越しをしなければならなくなったときです。

あるいは、これまで専業主婦でずっと無職だった人が離婚にともなってアパートを借りなければならなくなるケースもあるでしょう。

そんなときにまず頭に浮かぶのが、無職の人でもアパートやマンションを借りることができるのだろうかということです。

引っ越しをするにあたって、転居先の賃貸物件を契約するためには、入居審査をクリアしなければなりません。

また、最近では保証人をつける代わりに、保証会社と契約をする形が一般的ですが、入居の契約をするためにはこの保証会社の審査にパスすることが前提となります。

これらの審査にパスをするためには、安定的な収入があることが条件になります。

目安としては、支払う家賃の最低3倍程度の収入は必要であるといわれています。

これらの条件を必ず満たす必要があるということであれば、現在無職の人は引っ越しをしたくてもできないことになってしまいます。

しかし、実際にはそんなことはありません。

無職の人が引っ越しをするためには、いくつかの方法があります。

ここでは、その方法について詳しく解説をしてみたいと思います。

参考記事:ハローワークから引越し費用が支給になる?~失業保険でもらえる移転費の話

連帯保証人ではなく保証会社と契約するのが一般的になりました

賃貸物件を提供する大家さんにしてみれば、一番困るのが家賃を滞納されることです。

そういったときのために敷金をあずかっているわけですが、せいぜい1ヵ月~2ヵ月分ほどで、長期間の滞納には対応できません。

そのため、かつては賃貸契約をするにあたっては保証人をつけるのが一般的でした。

しかし最近では、連帯保証人を探すのが容易ではないということもあり、保証会社と契約をすることで保証人をつける代わりとする形が一般的になっています。

入居者にとっても、頭をさげて保証人になってくれる人を探し回るよりも、家賃の20%~100%を支払って保証会社と契約をする方が楽なわけです。

しかし、お金を払いさえすれば誰でも保証会社による保証をつけることができるわけではありません。

家賃の滞納があったときに弁済をしなければならないのは保証会社ですから、ある一定の条件をクリアして審査に合格しなければ契約をしてもらえないことになります。

審査にあたっては、収入や身分の証明が必要になるだけではなく、転居理由なども審査対象になります。

収入に関しては、最低でも家賃の3倍程度が必要といわれていますから、年間の家賃が120万円だとしたら最低でも年収は360万円以上ないと審査に落ちてしまう可能性があるわけです。

収入証明の提出を求められることも多いので、適当にごまかすわけにもいきません。

そうなると、本当に困ってしまうのがまったく収入のない無職の人が引っ越しをする場合です。

ある程度の預金残高があれば無職で無収入でも部屋を借りられます

預金通帳と現金現在無職で、職探し中の人であっても、ある程度の預金を持っていれば審査に通ることがあります。

ある程度といっても、まったく収入のない無職の状況であることを考えたら、数百万円単位の残高がないと大家さんや保証会社を安心させることはできないでしょう。

現在無職で、しかも預金残高が数十万円以下しかないということであれば、近い将来に口座の残高が底をついてしまう可能性があるからです。

一般的に、無職の人が賃貸物件の審査を通すためには、最低でも家賃の25カ月分程度の預金残高が必要だといわれています。

そうなると、家賃が5万円程度のワンルームを無職の人が借りる場合には、125万円以上の預金残高が必要ということになります。

家賃が10万円のマンションに引っ越しをするのであれば、同様に250万円以上の預金残高が必要になります。

もしそこまでの残高がないという無職の人が審査を通すためには、一時的に親戚や知人などからお金を貸してもらったりして、預金残高の水増しをするという方法が考えられます。

借りたお金を口座に入金したあと、銀行に残高証明を出してもらえば、形としては自分の預金残高のように見せることはできるからです。

しかし、無職であるあなたに対して、一時的ではあるにせよ百万円単位のお金を貸してくれる親戚や知人を探すというのは容易ではないでしょう。

日頃から社会的な信用があって信頼されている人でないと、この方法は難しいかも知れません。

参考記事:引っ越しをしたいけれどもお金がない人がとるべき引っ越し費用節約術

内定通知書があれば審査に通る可能性は高くなります

内定通知書無職の人が絶対に賃貸物件の契約ができないということであれば、大学を卒業したばかりの新社会人は誰も賃貸物件の契約ができないということになってしまいます。

しかし、多くの新社会人は問題なくアパートやマンションの契約を済ませて、新生活をスタートさせることができます。

賃貸物件の契約をした時点では、まだ仕事はしていないはずですから、彼らも無職であることにはかわりありません。

それでも契約をすることができるのは、「内定通知書」によって間違いなく就職をすることを証明することができるからです。

それと同様に考えれば、現在失業中であったとしても、すでに次の職場が決まっており、そのことを証明することができれば賃貸物件の審査には通る可能性は十分にあるといえます。

もし社宅などに住んでいる人が退職をする場合には、いまの会社を辞める前に次の職場を探して内定をもらっておくことがとても重要であるといえます。

親や親戚などの名義で引っ越し先の契約をしてもらう

引っ越しをするにあたって就職先もまだ決まっておらず、預金残高もあまりないという人が賃貸契約をする方法はないのでしょうか?

もし、親や親せきなどが十分な収入があって、保証会社の審査にクリアできるということであれば、親や親せきの名義で契約をしてもらうという方法も考えられます。

それならば、親や親戚に連帯保証人になってもらえばいいのではないかと思う人もいるかも知れません。

しかし、最近では連帯保証人が必要ない代わりに保証会社との契約が必須となっているケースが多いというのが現状です。

そのため、連帯保証人になってもよいといってくれるような親や親戚などがいるのであれば、その方たちの名義で契約をしてもらうようにした方がいいでしょう。

もちろん、代わりに契約をしてくれる予定の親や親戚の人の収入が、最低でも家賃の3倍程度はあることが条件となります。

保証人も保証会社との契約も不要の物件に引っ越しをする

保証人と保証会社賃貸物件の契約をするといっても、必ずしも連帯保証人をつけたり保証会社と契約したりする必要があるわけではありません。

どちらも必要のない賃貸物件なども実際にあるのです。

現在無職で、入居審査を通過することが難しいと感じている人は、そういった物件を地道に探してみるのもいいかも知れません。

しかし、そういった「保証人なし・保証会社の利用なし」で入居できる物件の場合は、もともと物件になんらかの理由を抱えている場合が少なくありません。

つまり、入居のためのハードルを思いっきり下げないと、誰も入居してくれないような物件の可能性があるわけです。

そういった物件の場合は、他の条件も甘く、敷金も礼金も不要の「ゼロゼロ物件」であったりします。

ただし、そういったワケアリ物件であったとしても、入居審査が通りにくい無職の人にとっては、背に腹は代えられませんから、選択肢の1つとして考えてなくてはいけません。

それでは、保証人も保証会社の利用も不要の物件とは、具体的にはどのような物件の可能性があるのでしょうか?

事故物件にだけは注意をするようにしましょう

保証人も保証会社との契約も不要な物件には、何らかの理由がある場合が多いのですが、その理由によっては問題なく住むことができる場合と、心臓に毛が生えていないと住むのは難しい場合があります。

ただ単に立地条件が悪く、築年数がだいぶたっていて入居者がなかなか見つからないような物件であれば、多少の不便ささえ覚悟すれば問題なく住むことができるでしょう。

また、近々建物を取り壊す予定のために、長い間住むことができないといったような物件もあります。

とりあえず、就職先が見つかるまでの期間だけ住めればいいということであれば、そういった物件に入居するのもありだと思います。

気をつけなければいけないのが、いわゆる事故物件と呼ばれているものです。

参考記事:あなたの引越し先が事故物件の可能性も?~知られざる物件ロンダリングの事実

殺人や自殺などがあったり、孤独死をした人が長い間発見されなかったりしたような部屋は事故物件と呼ばれており、相当に入居のハードルを下げないと誰も借りる人がいません。

たとえどんなにきれいにリフォームされていたとしても、よほど肝の据わった人でなければ、そこで生活はできないでしょう。

保証人も保証会社との契約も不要の物件を探すときには、事故物件でないかどうかを確認するようにした方がいいでしょう。

次の職場が見つかるまでマンスリーマンションに住む

マンスリーマンションの部屋無職の人が、どうしても引っ越し先を見つけることができないときの選択肢の1つとして、次の仕事が見つかるまで家賃前払いのマンスリーマンションに住むという方法もあります。

マンスリーマンションであれば、家賃を前払いすることで無職の人でもほぼ無審査で入居できる可能性が高いです。

部屋を貸す側にしてみれば、貸す期間分の家賃を前払いでもらってしまえば、その先のことまでは心配する必要がないからです。

また、マンスリーマンションの場合は、敷金や礼金などの初期費用が掛からないのが普通なので、気軽に引っ越しをすることができます。

ただし、一般のマンションにくらべて家賃が高めになる傾向がありますが、とりあえず就職先が見つかるまでの間だと割り切って考えるしかないでしょう。

また、マンスリーマンションでは家具や家電などが備え付けであったりすることが多いです。

そのため、旧居で使っていた家具や家電を引っ越し先で使いたいと思っている人は、それらを一時的にどこかに預けておく必要があるかも知れません。

引越し業者によっては、家具や家電などの一時預かりサービスを提供しているところもありますので、事前に確認をしてみるといいでしょう。

無職であっても年金収入があれば入居できることもあります

現在は無職だけれども、年金収入があるという人もいることでしょう。

こういったケースの場合は、同じ無職であってもまったく無収入の人にくらべれば審査は通りやすいといえます。

特に、定年までしっかりと厚生年金を支払っていた元サラリーマンであれば、年金収入といってもバカにできません。

家賃が安めの賃貸物件を探せば、普通に家賃の3ヵ月分の条件をクリアできてしまう可能性があります。

平成29年に厚生労働省が発表したデータによりますと、厚生年金の平均受給額は、14万5千円となっています。

参考:厚生労働省・厚生年金保険・国民年金事業の概況
   
夫婦2人だと、収入が20万円を超えるケースも少なくないと思われますので、無職とはいっても部屋を貸す側にとっては滞納リスクが少ないといえます。

ただし、あまり高齢になってきますと、収入とは別の面で部屋を借りにくくなってきますので、その点はしっかりと頭に入れておく必要があります。

詳しくは以下のページをご覧になってください。

参考:高齢者は賃貸物件を借りにくいという事実~賃貸派の人は年齢制限のリスクを知っておくべし
  

タイトルとURLをコピーしました