宅配便を使って引っ越しをしたらどれくらいの費用がかる?~単身パックとどちらがお得か?

宅配便を使って引越し・単身パックとどちらが安い?
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最近は本当に宅配便が身近になっています。

これまで一度も引越し業者を利用したことがないという方はいると思いますが、宅配便を利用したことがないという人はめずらしいのではないでしょうか?

リーズナブルな料金で全国どこへでも荷物を運んでくれる宅配便のありがたみを、常日頃から感じている人も少なくないでしょう。

一人暮らしで家財道具などがあまりない人が引っ越しをするときに、「宅配便を使ってみたらどうだろうか」と考えることがあるかも知れません。

最近では、単身者向けの引越しサービスである「単身パック」などが人気になっていますが、荷物の量によっては宅配便の方が安くなる可能性があります。

ここでは、荷物の少ない単身者が引っ越しをする場合に、宅配便を使うのと引っ越し業者を利用するのでは、どちらがお得になるのかについて考えてみたいと思います。

引っ越しに宅配便を使うことのメリット

まず、宅配便を使って引っ越しをする場合のメリットを考えてみますと、料金が明確で分かりやすいという点があげられます。

宅配便の場合は、ダンボールのサイズとそれを運ぶ場所によって料金が決まりますので、荷物の量さえ把握できれば料金表と照らし合わせることで、簡単に費用を算出することができます。

それに対して引越し業者の場合には、いわゆる定価というものがありませんので、同じ荷物を同じ場所に運んだ場合でも、業者によって料金が大きく変わってくることがあります。

また、引越し業者が忙しくなる3月中旬以降の繁忙期には、料金が大幅に割り増しになるのが普通です。

そのため、実際に引っ越し見積もりを取ってみるまで、どれくらいの費用が発生するのかが分かりません。

実際に引っ越しをするときには、複数の業者から見積りを取得して料金を比較することが大切だとよく言われるのは、業者によって見積もり金額がバラバラだからです。

そういった料金に関する不透明な部分がないことや、複数の業者の料金を比較したりする必要がないという点が、宅配便を引っ越しに使うメリットということになります。

引っ越しに宅配便を使うことのデメリット

大きさを測るメジャー宅配便を使って引っ越しをする場合には、荷物のサイズや距離によって料金が決まっているため業者選びで頭を悩ませることがないというメリットがあることがお分かりになったかと思います。

その反面、宅配便を使った引越しにはデメリットもあります。

それは、運搬できる荷物のサイズに制限があるということです。

たとえば、クロネコヤマトの宅急便の場合は160サイズ(縦・横・高さの合計)が上限であり、それ以上のサイズの物を運んでもらうことはできません。

それ以上のサイズの物を運んでもらうには、「らくらく家財宅急便」という別のサービスを利用する必要があります。

関連記事:クロネコヤマトのらくらく家財宅急便の活用で単身パックよりも格安で引っ越しが可能?

佐川急便の場合にも、普通の宅配便は160サイズがマックスになり、それ以上のサイズになるという260cmまで対応できる別のサービスを利用する必要があります。

そのため、大型の家具や家電などがある場合の引っ越しは、家財の量によっては普通に引越し業者を利用する場合にくらべて、割高になってしまう可能性があります。

宅配便での引っ越しに向いている人というのは、家具や家電などを運ぶ必要がなく、衣類などの身の回りの生活用品だけを転居先に持って行きたい人ということになります。

実際に宅配便で引っ越しをするときの費用はどれくらいになるのか?

宅配便を利用それでは、実際に宅配便を使って引っ越しをすると、どれくらいの費用か発生するのかについて考えてみましょう。

引っ越しに使う標準的な120サイズ(52cm×32cm×31cm)のダンボール10個を、東京から大阪まで送った場合の料金を計算してみます。

クロネコヤマトの宅急便を使った場合、東京から大阪までの料金は税込みで1,720円(2021年4月現在)となりますので、それが10個ということになりますと合計で税込み17,200円ということになります。

参考:クロネコヤマト宅急便の料金表

佐川急便の飛脚宅配便の場合は、料金表に120サイズがなく、140サイズとなってしまいますので、1個当たりの料金は税込み1,958円(2021年4月現在)になります。

これが10個だと合計税込み19,580円ということになります。

参考:佐川急便・飛脚宅配便の料金

大きな家具や家電などがまったくなく、10個のダンボールに納まってしまう程度の生活用品しかない場合には、宅配便を使った引越しはかなりリーズナブルであるということがお分かりになると思います。

独身寮などへの引っ越しで、生活に必要な家具や家電などがあらかじめ備え付けになっているようなケースでは、宅配便を利用することでお得に引っ越しをすることができます。

引越し業者の単身パックと宅配便をくらべてみる

単身パックと宅配便を比較120サイズのダンボール10個程度の荷物であれば、宅配便を使うことで東京~大阪間を2万円以内で引っ越しできることがお分かりになったかと思います。

それでは、最近人気になっている引越しサービスである、「単身パック」などの単身者専用プランと比較をしたときにはどちらがお得になるでしょうか?

単身パックなどの単身者専用プランも、一般の引っ越しサービスとくらべると料金的にはかなりリーズナブルといえます。

関連記事:日通の「単身パック」のサービス内容や料金・割引などを分かりやすく解説

この単身パックを使って、東京から大阪まで引っ越しをした場合の料金をみていくことにしましょう。

クロネコヤマトの単身引越サービスである「わたしの引越」を利用した場合、東京から大阪までの料金は平日で30,800円(税込み)となります。

日通の単身パックの場合、SサイズでWeb申込みをだと26,400円(税込み)、Lサイズで31,900円(税込み)となります。

これらの料金は、あくまでも引越し業者がそれほど忙しくない時期のもので、3月中旬以降の繁忙期になると、5,500円ほど割増になります。

これらの単身者専用サービスで提供されるコンテナのサイズは次の通りです。

●クロネコヤマト「わたしの引越」:1.04m×1.04m×1.70m=1.83㎥●日通の単身パックS:1.08m×0.74m×1.55m=1.24㎥

●日通の単身パックL:1.08m×1.04m×1.75m=1.97㎥

これらのサイズのコンテナ納まる量の荷物であれば、荷物の量の多い少ないに関係なく料金は同じです。

クロネコヤマトの「わたしの引越」の専用コンテナでは、120サイズ(52cm×32cm×31cm)のダンボールを30個運ぶことができます。

クロネコヤマトの宅急便を使って120サイズのダンボールを東京から大阪まで30個運んだ場合の料金は51,600円(税込み)になります。

「わたしの引越」の東京~大阪までの料金は平日で30,800円(税込み)ですから、ダンボールだけを30個運ぶのであれば、宅配便にくらべて単身者専用プランは圧倒的に安くなります。

3月下旬から4月上旬にかけての繁忙期であっても、「わたしの引越」の東京~大阪間の料金は36,300円になりますので、宅配便よりは安くなります。

ただし、ダンボールの数が14個以下であれば、宅配便を利用した方が安くなります。

引越し料金を約半分にする方法はこちら

小型冷蔵庫・洗濯機・布団などがあるときは引越し業者が安い

120サイズのダンボールが14個以下であれば、引越し業者の単身者専用プランを利用するよりも宅配便を使った方がお得になる可能性が高いということがお分かりになったかと思います。

しかし、小型の冷蔵庫や布団セットなどの、160サイズを超える荷物がある場合には、事情が異なります。

なぜなら、その荷物だけをクロネコヤマトの「らくらく家財宅急便」や佐川急便の「ラージサイズ宅配便」などを使って別に運ばなければならなくなるからです。

単身パックのコンテナはサイズ的には決して大きくはありませんが、Lプランであれば一人暮らし用の小さな冷蔵庫や洗濯機、布団セットなどを収めることが可能になります。

ところが、クロネコヤマトの「らくらく家財宅急便」を使って、一人暮らし用の小型冷蔵庫を東京から大阪まで運んでもらうと、それだけで8,855円かかります。

さらに洗濯機が8,855円、布団一式が5,390円の料金になりますので、この3つだけでトータルで23,100円の料金が発生することになります。

普通の宅配便で運んでもらうダンボールの料金と、らくらく家財宅急便で運んでもらう冷蔵庫や洗濯機、布団などの料金を合わせたトータルの金額が、単身パックLと比較してどちらが安くなるのかを検討する必要があります。

ただし、単身パックのLサイズでミニ冷蔵庫・洗濯機・布団を運んだ場合、コンテナに収めることのできるダンボールの数は6個~8個程度になります。

こうしたことをトータルで考えてみますと、冷蔵庫や洗濯機、布団といった大きな荷物がある場合の引っ越しは、単身パックを利用した方が安くなる可能性があるといえそうです。