これから自力で引っ越しをしようと考えている方もいると思います。
引越し業者に支払う費用がもったいないし、トラックさえあれば自力で簡単に引っ越しできると思えるからです。
比較的時間に余裕のある人や、単身で荷物が少なくて専門業者に頼むほどではないと考える人、あるいは転居先までの距離が近い人などは、自力での引越しを選択することが多いようです。
しかし、実際に自力で引っ越しをした人の体験話を聞くと、「餅は餅屋に任せて置かばよかった」という意見が少なくありません。
実際に、自力で引越しをした場合には、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
ここでは、実際に自力で引越しをしてみた人の体験談を紹介しています。
これから自力で引っ越しをしようと思っている人の参考になれば幸いです。
神戸市内の引越しを家族4人と身内3人の自力で行いました
私は兵庫県在住ですが、神戸市内から同じ市内への引っ越しを自力で行った経験があります。
距離にすれば車でわずか二十分ほどだったため、引っ越し業者は使わずに、あえて自力で引越しを行いました。
家族四人での引っ越しだったのですが、それ以外にも身内3人に手伝ってもらい、何とか引っ越し作業を一日で終えることができました。
引っ越し費用はトータル2万円以下で済みました
自力での引っ越しをするうえで事前に準備したことというと、まずレンタカー会社で軽トラックを一台借り、あとは近所のスーパーから無料でダンボールを大量に貰ってきたくらいでした。
そのため、お金をほとんどかけることなく引っ越しをすることができました。
実際にかかった主な費用は、軽トラックのレンタル料金九千円とクーラーの取り外しの費用の五千円だけです。
荷造りのダンボールは近所のスーパーなどからもらってきたものを使ったので、無料で済みました。
そのため、結果的にトータル金額2万円以下で引越しができたことになります。
とにかく引越しを安く済ませたかったために、たったこれだけの費用でできたことには大満足でした。
ただし、引っ越しが終わったあとに、手伝ってくれた人も含めて全員で食事に行きましたので、その分も引っ越し費用に含めるとトータルで2万5千円ほどになります。
二階へ家具を自力で運び上げる作業に一苦労
費用的にはだいぶ安く済ませることができた我が家の自力引越しですが、その代わり苦労をしたこともいくつかありました。
引っ越し先が二階建ての一戸建てだったために、二階まで大型家具を運び上げる作業は本当に苦労しました。
狭い階段から大型家具を二階へ移動させるというのは、想像以上に大変な作業です。
体力を消耗することはもちろんのこと、家具の角で壁に傷をつけてはいけないと慎重に作業をしなければならなかったので、精神的にもかなり疲れました。
やはり素人の自力引っ越しですので、どうしてもプロの引越し業者のようには手際よく行きません。
すべての作業が終わるころには、全員がクタクタに疲れてしまいました。
●編集部よりコメント
もし、引越し業者に依頼していたら、普通に10万円程度はかかっていたと思われます。
しかし、今回のケースでは、二階への大型家具の搬入があったために、かなりの苦労をされたようです。
お手伝いの人が3人いたのでなんとか終えることができたようですが、もし家族だけだったら厳しかったかも知れません。
自力での引っ越しを検討している人で、二階への大型家具の搬入がある場合には、たとえ近距離であっても無理をせずに専門業者に依頼をした方が無難かも知れません。
大学進学のために富山から金沢まで自力で引越し
私は4人家族ですが、大学の進学によって1人暮らしをすることになりました。
そのため富山から金沢まで引越しをすることになりましたが、業者を利用するかどうかでとても迷いました。
最終的には、少しでも費用を安くおさえられればと思い、自力で引っ越しをすることを決めました。
また、近くに手伝ってくれる人がいたということも、自力で引っ越しをする決め手の1つになりました。
引っ越し費用は知人に支払った1万円だけ
手伝ってくれた知人は大型免許を持っていて、トラックの運転は得意です。
その方が普段仕事でつかっている2tトラックを、私の自力引っ越しのために用意してくれました。
引っ越しにかかった費用はその方に支払った1万円だけであり、業者を利用するのにくらべて大幅に金額を減らすことができました。
この出費をおさえられるという点が、なんといっても自力で引っ越しをするときの一番のメリットだと思います。
やっぱり自力で引っ越しをするのは大変
費用的にはとても助かりましたが、運び出しの作業は自力行う必要がありましたので、それなりに大変な思いはしました。
特に、梱包などの作業にまったく慣れていないために、苦労することが多かったです。
荷造りをしていて、こんなに重いものを持って行かなければならないのかと不安になったり、いらないものまで持って行こうとして、無理にダンボールに詰め込んで底が破れそうになったりすることもありました。
そんなこともあり、以前に引越し業者を利用した時よりも、時間的にはかなりかかってしまいました。
若いですから体力にはわりと自信があったのですが、やはり自力の引越しではプロの業者のように手際よくはいきません。
しかし、費用が1万円で済んだことを考えれば、多少の苦労はあったにしても、十分に満足できる自力引っ越しとなりました。
●編集部よりコメント
おそらく普通の引越し業者に依頼をしていたら、2万5千円~4万円くらいの費用がかかっていたと思われます。
それを自力で行うことによって、1万5千円~3万円の費用を浮かすことができたわけです。
この事例では、たまたま知り合いの人が格安でトラックを提供してくれたことで安く自力引っ越しをすることができましたが、そうでない人が単身の引っ越しをする場合には、赤帽などを検討してみるのもいいかも知れせん。
赤帽だと富山~金沢なら2万5千円程度で引っ越しが可能だと思います。
また、荷物が非常に少ない場合には、大手引越し業者の単身パックなどを利用してみるといいでしょう。
単身パックなら、3月などの繁忙期を避ければ2万円ほどで引っ越しをすることも可能です。
同一市内のアパートから新築の家まで自力で引越し
先日、距離にして2kmほどの同一市内の引越しを自力で行ったときの体験談になります。
これまで住んでいたアパートから新築の新居までの距離が短いこともあり、少しでも費用を抑えようと荷物の梱包から運搬まですべてを自分たちだけでやろうと決めて実行しました。
マイカー利用の自力引っ越しなので費用はガソリン代のみの千円ほど
距離が近かったせいもあり、あえてトラックなどをレンタルせずに、荷物を自分のクルマで運ぶことにしました。
自分のクルマはワンボックスタイプなので、後部座席を倒せばけっこうな荷物を積むことができます。
とはいえ、家族3人分の荷物は思った以上にたくさんあり、アパートと新居の間を何度もピストン輸送することになりました。
すべての荷物を運び終えるまでに1週間ほどかかってしまいました。
ただし、費用的にはマイカーのガソリン代だけですので、千円ほどしかかかっていません。
近距離の引っ越しの場合、私たちのようにマイカーを使ってマイペースで自力引っ越しをするのも悪くはないと思います。
思い出すだけでも嫌になるドラム式洗濯機の自力運搬
作業をしたのは、自分たちと手伝ってくれた父親のみです。
みんな素人ですので、重量物の運搬にはかなり苦労させられました。
当初大物として苦労を予測していた冷蔵庫やベッドなどは、実際に運んでみると想定していたよりも軽かったので、運搬も思ったほど大変ではありませんでした。
本当に大変だったのは洗濯機です。
わが家の洗濯機はドラム式で、推定80㎏~100㎏あります。
私と妻と父親の3人がかりで、当時の住まいだったアパートの2階から1階の駐車場まで降ろしましたが、その作業だけで30分以上の時間がかかってしまいました。
それだけでも大変だったのに、そこから車に洗濯機を載せる作業、そして新居に着いてから洗濯機を降ろす作業、そして降ろした洗濯機を置き場まで運ぶ作業。。。
その一連の作業は、思い出すだけで嫌になるほど大変なものでした。
それから1週間ほど、ずっと筋肉痛が治まりませんでした。
これから自力で引っ越しをする予定の人は、ドラム式の洗濯機だけにはくれぐれもお気を付けください。
体力に自信のない人や高齢の人は、絶対に引越し業者に依頼をすることをおすすめします。
●編集部よりコメント
結果的に引っ越し費用をガソリン代だけでおさえることができたのは大成功といえるでしょう。
しかし、重さが80kg~100kgもあるドラム式洗濯機の運搬に、かなりの苦労をされたようです。
こうした重量物の運搬は、素人にはかなりハードルが高いです。
自力で引っ越しをする場合であっても、大物家具や家電だけを引越し業者に運んでもらうということも可能ですので、そういったやり方も選択肢の一つとして考えておくといいかも知れません。
神戸市内の自力引越しは1万円以下の費用で済みました
私は関西在住の四人家族です。
先日、神戸市の同じ区内での引越しを自力で行ったときの体験談になります。
移動距離は徒歩でも二十分程度とかなりの近距離だったために、引越し業者に依頼をするのはもったいないと考えて、自力で行うことになりました。
しかし、家族4人だけではやるのは大変だと思い、親戚にも手伝ってもらって6人で引越し作業を行いました。
自力の引っ越しにかかった費用はほぼゼロ円
すべてを自力で行ったために、引っ越し費用は一万円以下で済みました。
費用の内訳は、荷造り用の紐やゴミ袋と、あとは引越し当日の飲食代くらいで、ほとんど0円に近いといってもいいくらいです。
また引越しの荷物を移動させるためのトラックも、父の会社から無料で借りることができたので、本当にどこまでもお金をかけない引越しができたと思います。
この費用の掛からない点が、まさに自力で引越しをする最大のメリットだと思います。
冷蔵庫の自力運搬には四苦八苦しました
費用は安くて済みましたが、その代わり作業のすべてを自分たちで行ったので、それなりに苦労した面もありました。
例えば、食器を荷造りするときなどはなかなかうまくいかず、何度も荷造りをやり直したりしました。
またダンボールにたくさんの荷物を詰め込みすぎて、持ち上げたとたんに底が抜けてしまうといったこともありました。
そんな自力作業のなかで最も苦労したのが、冷蔵庫の移動でした。
冷蔵庫というのは倒して持ち運ぶのは良くないということなので、立ててトラックに積もうとしたのですが、これが一苦労でした。
また、トラックを走らせるときに冷蔵庫が動かないように、しっかりとロープで固定をさせなければいけません。
しかし、縦に積んだ冷蔵庫をロープで固定するというのは想像以上に難しく、家族みんなで悪戦苦闘してしまいました。
費用的にはとても安く済ませることのできる自力引っ越しですが、その分、作業に伴う苦労も決して少なくはないと感じました。
●編集部よりコメント
わずか数km先まで荷物を運ぶのに、わざわざ引越し業者を使うのはもったいないと考えてしまうのは当然です。
しかし、大型の家具や家電がある場合には、思っていた以上の苦労をすることも少なくないようです。
この方は、冷蔵庫を立てて運搬することに苦労をされたようです。
しかし、この方のように近距離の移動の場合には、横倒しにして運んだとしてもまず壊れることはないようです。
ただし、横倒しで運んだときには、設置したあとにすぐに電源を入れず、4時間~5時間たったあとに電源を入れるようにしなければなりません。
自力で引っ越しをされる方は、知識として覚えておくといいでしょう。
引越し業者との費用の折り合いがつかずに自力で決行
妻と2歳になる息子と3人で住んでいたアパートから、同じ市内の妻の実家に引っ越しをしたときの体験談です。
家族構成は2歳の息子を含めて3人ですが、妻の実家には両親と妻の弟夫婦がいましたので、全員合わせると大人だけで6人での作業となりました。
引っ越し費用は借りた軽トラックお礼5千円のみ
引越しを検討したときに、当初は引越し業者の利用を考えていました。
しかし、テレビCMで有名な某大手引越し業者に見積もりを出してもらったのですが、予算との折り合いがつかなかったので、結局自分たちで行うことにしました。
もともと荷物もあまり多くなかったこともあり、友人に軽トラックを借りて自分たちだけで引っ越しできると考えました。
結果的に費用はほとんどかからず、軽トラックを借りた友人にお礼として5000円の商品券を渡しただけです。
軽トラックのピストン輸送で夜の7時まで作業しました
荷物は少ないとは言っても、アパートには3年ほど住んでいましたので、さすがにすべての荷物を軽トラック1台では運ぶことはできません。
結局、アパートと実家の間を5回も往復することになってしまいました。
当初は安易に考えており、朝早くから始めればお昼過ぎには終わると思っていたのですが、実際に作業を始めてみるとその考えが甘いことにすぐ気がつきました。
すべての作業が終了したのは、夜の7時過ぎでした。
引越し作業のなかで特に苦労したのは、アパートの2階の部屋から洗濯機などの大型家電を運びだす作業でした。
狭い階段を義父と弟と私の3人で運び下ろしたのですが、これは本当に苦労しました。
今回は自力引っ越しをしたことで、費用的には商品券5000円分だけで済みましたが、肉体的にはかなりハードでした。
次に引っ越しをするときに、また自力引っ越しをするかどうかは微妙なところです。
お金を浮かすか、自分自身が楽をするかの究極の選択といえそうです。
●編集部よりコメント
1社の引越し業者だけにしか見積もりをもらっていなかったために予算が合わなかったようですが、引っ越しの一括見積もりサイトなどを利用して複数の業者から見積りを取るようにすれば、予算内で請け負ってくれる業者が見つかった可能性があります。
ダメ元で以下のような一括見積もりサイトを利用してみるといいでしょう。
就職のため兵庫県から大阪府まで自力で引越しをした体験談
私は大学を卒業してすぐに地元の兵庫県から就職先がある大阪府へ引っ越ししました。
引っ越しをするのは私一人だけでしたので荷物は多くなかったのですが、引っ越しそのものが初めての経験だったので、何から始めればよいのかまったくわかりませんでした。
親の車を借りて一往復ですべての荷物を自力で運ぶ
引っ越しのことで親に相談した結果、移動距離が近いことや費用節約のため、業者を使わずに親のクルマを利用して荷物を運ぶことにしました。
冷蔵庫やテレビ、洗濯機などの大物家電は引っ越し先で新しく買うことにしたので、荷物そのものもそれほど多くありません。
クルマに積んで運んだのは、布団や衣類、食器などの生活用品だけです。
当初は2往復ぐらいするつもりでしたが、思ったよりも荷物が少なかったため、1回ですべて運ぶことができました。
費用的には親のクルマを使わせてもらったことで、ほとんどかかりませんでした。
引っ越し先でテレビや冷蔵庫などの家電や家具を購入した費用が15万円ほどかかりましたが、これは引っ越し費用とは関係ないですね。
役所の手続き関係で一苦労
引越しそのものは何のトラブルもなく無事に済みましたが、引っ越しをしたあとが大変でした。
引っ越しのときはいろいろな手続きが必要です。
私が引っ越しをした土地は初めて訪れた場所だったので、市役所の場所が分かりませんでした。
市役所に行く途中で道に迷ってしまい、1時間近くも無駄に歩いてしまいました。
やっと市役所に着いたと思ったら、手続きに必要な書類を自宅に忘れてしまったことに気がつき、もう一度市役所を訪れるはめになってしまい、まさに踏んだり蹴ったりでした。
●編集部よりコメント
大型家電や家具などを2階に上げ下ろしをするような引越しの場合は、よほど体力に自信のある人以外はプロである引越し業者に依頼をした方が無難です。
しかし、今回のように生活用品をマイカーで運ぶだけであれば、むしろ自力で引っ越しをしてしまった方がいいかも知れません。
関連記事:引越し業者に払うお金がもったいないという理由で自力引っ越しをするとどうなる?
