引越し料金が時間制で分かりやすい「レントラ便」とは?

時間制の引越しをする
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引越し業者の料金は、トラックの大きさや台数、当日の作業員の人数、移動距離などをもとにして事前に見積もりを作成することで決められるのが一般的です。

そのため、当初の見積もりに含まれていなかった追加の業務などが発生しなければ、基本的にはどれほど時間がかかっても料金は同じです。

逆に、手際よく作業が進んでしまって、短時間で終了してしまったとしても料金は同じです。

「こんなに早く終わってしまったんだから、少しおまけしてよ」などといっても、おまけしてくれる引越し業者はまずいません。

引越し業者は、そういった形で事前に見積もりを作成したうえで「請負」の形で仕事をするのが一般的です。

しかしその一方で、時間制で料金を算出する引越し業者も存在します。

引越し業者の見積もりはけっこう曖昧

電卓で見積もりする業者引っ越しをする前に、いくつかの業者から見積もりを取得してみると分かりますが、同じ荷物の量で同じ距離の引っ越しなのに、料金が2倍近く違ってくることがあります。

そもそも引越し業者には定価というものがありませんので、見積もりというのは、依頼者ごとに1件1件オリジナルになるわけです。

そのため、たまたま見積もりをした引越し業者が忙しかったりすると高くなったりしますし、逆に暇なときに依頼をすれば安くなったりするのが普通です。

また、見積もりを作成した担当者によっても、高めに作る傾向の人もいれば、安めに作る傾向の人もいるようです。

そういったさまざまな事情があるために、引越し見積もりというのは実際にもらってみないとどれくらいの金額になるのかの判断ができませんし、そのもらった見積もりが高いのか安いのかの判断も難しいといえます。

引越し料金にはそういった曖昧さがあるために、実際にかかった分だけの時間制で支払いが出来れば分かりやすいのにと思う人も少なくないでしょう。

実は、そういった料金システムを取っている引越し業者も実際に存在するのです。

参考記事:引越し見積もりの本音と建前~料金は距離と荷物の量で決まるというのは嘘?

レントラ便という時間制料金の業者

目覚まし時計と観葉植物実際にかかった時間分だけの料金を支払えばよい時間制の引越し業者はいくつかありますが、その中でも代表的なのが「レントラ便」と呼ばれる業者です。

トラックを運転手付きでレンタルするので「レントラ便」というネーミングになったのだと思われますが、ここの料金システムはまさに明朗会計といえる非常に分かりやすいものになっています。

荷物の量に応じて、軽トラックから10tトラックまでの何種類かのトラックが用意されていて、そのトラックを何時間利用するかによって料金が決まるわけです。

予約した時間内であれば、どんなに荷物の運びにくい場所であったりしても、業者に支払う料金は変わりません。

たとえば、2t車を2時間予約した場合の料金は18,320円となりますので、2時間以内に作業を終えることができれば、どのような荷物をどこに運ぼうが18,320円だけを支払えばいいことになります。

ただし、予約をするといっても実際にどれくらいの時間がかかるか予想できないこともあるかと思います。

そういった場合には、少し多めの時間を予約しておくことで、払い戻しを受けることも可能です。

払い戻しの条件は、1時間30分以上の予約をした場合で、作業が30分以上早く終了した場合となっています。

最大で1時間分まで払い戻しが可能なようですので、2時間程度かかると想定できる引越しであっても、万が一のことを考えて3時間で予約を入れておくのもいいでしょう。

もし2時間で予約をしておいて時間をオーバーしてしまった場合には、レンタル料とは別に4,500円~6,750円の超過料金がかかってしまいますので、少し多めの時間で予約をしておいた方がお得になる可能性が高いといえます。

ただし、渋滞によって時間が延長となってしまった場合には、超過料金は発生しないようですので、その辺はあまり深く考えなくてもいいようです。

また、どの大きさのトラックを予約したらいいのか分からないという人も多いと思いますが、事前に荷物の量を伝えておけば、余裕を持ったサイズのトラックをオペレーターが教えてくれますので、こちらもそれほど心配する必要はなさそうです。

ちなみに、この「レントラ便」を使った場合の最安料金は、軽トラックを30分予約したときの4,390円になります。

さらにセルフ型といって、荷物の積み下ろしはすべて自分でやって、ドライバーは車の運転をするだけの場合には20%割引になり、3,510円ということになります。

実際に30分で引っ越しの作業を終えられるシチュエーションというのは限られると思いますが、たまたまそういった状況にある人は3,510円で引っ越しができてしまう可能性はあるわけです。

もちろん、この料金の中にはガソリン代も含まれています。

引越し料金を約半分にする方法はこちら

レントラ便の時間制料金のメリットとデメリット

天秤にかけるレントラ便のような時間制の業者は大変便利ですが、すべてにおいていい面ばかりではなく、メリットがあれば当然ながらデメリットもあります。

実際にどれくらいの料金が発生するのかが事前にわかるというのは、時間制業者の大きなメリットといえます。

また、実際の作業時間に応じて料金が決まるというのは、ある意味では明朗会計といえるわけです。

請負制の引越し業者の場合には、いくつかの業者から見積もりを取得してみないと相場が分かりづらいという面がありますが、時間制の場合にはその点ははっきりとしているわけです。

特に、請負制の場合には3月などの繁忙期に見積もり金額が高くなる傾向にありますが、時間制の業者であればそういったことはありません。

その一方で、時間制の業者のデメリットとしては、荷物の運搬中に想定外のことが起こってしまったときに、料金が跳ね上がってしまうという点があげられます。

たとえば、家具や家電などを、階段を使って2階にあげるときなどに、予想以上に時間がかかってしまって、当初予約した時間を大幅にオーバーしてしまうことがあるかも知れません。

そういった場合でも、事前見積もりで請負契約の業者の場合には、見積もり金額の範囲内ですべての作業を行ってくれますが、時間制の場合には作業の時間がかかれば、かかっただけの料金が発生してしまうことになります。

また「レントラ便」は60km以上の引っ越しの場合には、時間制の料金とは別に1kmごとに200円~300円が加算になります。

そのため、あまり長距離の引っ越しには向かないかも知れません。

たとえば、東京から大阪まで引っ越しをした場合には、追加で加算する料金だけで、10万円~15万円にもなってしまうことになります。

また、請負制の引越し業者の場合には、荷造りさえ終わっていれば残りのすべての作業を業者が行ってくれますので、基本的に依頼主が当日にする作業というのは何もありません。

しかし、レントラ便の基本サービスでは、運転手さん1人だけしか来ません。

もちろん、荷積みや荷卸しなどの作業は手伝ってくれますが、1人で出来る作業は限られてしまうので、依頼主である自分も作業をすることが前提となります。

予約を入れた時間以上に作業に時間がかかってしまったときには、超過料金が発生してしまいますので、ある程度自分自身が頑張らなければならないことになります。

もちろん作業員の追加もオプションで可能ですが、その場合には平日の場合で4時間以内15,120円の料金が発生してしまいます。土日だと18,140円となります。

そういった意味では、レントラ便というのは「自力で引っ越しも可能だけれど、全部1人でやるのはちょっとたいへん」といった程度の引っ越しに向いているかも知れません。