引越し業者は隠語を使ってお客様を区別しているってご存知ですか?

お客様の素性を隠語でメモする引越し業者の営業マン
どこの業界にも隠語というものがあります。

業界で独自に決めた言葉で、当事者以外の人に分からないように情報のやり取りをするわけです。

実は引越し業者の間でも隠語が使われており、仕事を依頼してきたお客様がどういうタイプの人なのかを隠語を使って区別しているのです。

そうすることで、引っ越し当日のトラブルを避けるための工夫をしているのでしょうが、すべてのお客に対して平等に対応をしてくれていると思っていた人にとっては、こうしたお客様を区別する隠語の存在はショックに感じることでしょう。

しかし、引越し業者にしてみれば、隠語はクレーマーや面倒なお客様から自分たちを守るための防衛手段でもあるのです。

ここでは、引越し業者が実際に現場で使うことの多い隠語について、詳しく解説をしてみたいと思います。

引越し業者の隠語にはアルファベットが使われることが多い

アルファベットのイメージ引越し見積もりを作成するために営業マンが訪問してきたときに「こちらのお客様はXになります」などと電話で会社の人と話をしていることがあります。

このときの「X」がまさに隠語で、それが何を意味するのかは外部の人にはまったく分かりません。

引っ越し業者のスタッフだけに分かるサインのようなものです。

こういった隠語は業者ごとに独自のものが使われているようですが、ほとんどが「X」「V」「GB」「KA」「RV」「RK」といったアルファベットをもちいられることが多いです。

また、こうした隠語は電話口で会社の人と話をするときだけではなく、業者によっては見積書の自分たちの控えにさりげなくこうしたアルファベットが書き込まれていることもあります。

お客様の情報を社内で共有することで、少しでもトラブルを減らそうと考えているのでしょう。

そういったことを知ってしまうと、自分が引越し業者にどんなふうに思われているのか気になってしまいますね。

お客様はこのように引っ越し業者に隠語で区別されています

様々なお客に対応それでは、こういった引越し業者がお客様に対して使う隠語には、どういった意味があるのでしょうか?

引越し業者が隠語によってお客様を区別する目的は、あとあとのトラブルを未然に防ぐためです。

そのため「クレーマー体質」「ヤクザ」「離婚による引越し」「怒りっぽいお客」「金がない可能性のあるお客様」「汚部屋のお客様」「だらしのないお客様」「お金持ち」「VIP」など、現場で営業マンがお客様と話してみて自分が感じたことをもとに、このように区別するわけです。

引っ越しの作業というのは、短時間で大量の荷物を移動させなければいけませんので、どうしても家具や家電品などを破損してしまうようなトラブルが発生しがちです。

そのため、たまたま見積もりに行ったお客様が「クレーマー体質」「ヤクザ」「怒りっぽいお客様」などに該当しそうな場合には、万が一のときのトラブルを避けるために隠語を使って社内で情報を共有しておくわけです。

また「離婚による引越し」などの場合も、業者にしてみれば要注意なお客様ということになります。

運び出すときに、荷物の取り合いで夫婦(元夫婦?)が大げんかになることは日常茶飯事です。

場合によっては相方がいない間に夜逃げ同然に引っ越しをするケースも少なくありません。

いずれにしても、お客様とまともな意思疎通をはかれない可能性があるわけですから、引越し業者にしてみれば、離婚の引っ越しは気が進まないというのが本音です。

参考記事:引越し業者が頭を抱える離婚が決まった夫婦の引っ越し現場

このように、引越し業者の営業マンは、家具の数量をチェックしつつ、家の前に止められている車や室内に飾られている置物、お客様の話し方による人間性などをしっかりと見定めたうえで隠語をつかって区別しているのです。

「金がない可能性のあるお客様」というのは、引っ越し代金を回収できなく可能性がありますから、要注意なのは分かりますが、それではなぜ「金持ち」や「VIP」が要注意なのでしょうか?

言うまでもなく、運び出す荷物が高価なものである可能性が高いからです。

同じタンスを運び出すにしても、5万円のタンスと500万円のタンスでは、その取扱い方が変わってきます。

当然ながら、そういった家の引越しでは見積もり金額が高くなります。

また、「金持ち」や「VIP」のお客様は、いちいち他の業者から相見積もりを取らないことが多いので、ある意味ではおいしいお客様であるといえます。

このように、隠語はクレーマー体質のお客様だけではなく、「おいしいお客様」に対しても使われることがあるわけです。

特にヤバいのは「V」や「RV」という隠語

Vサインを出す営業マン引越し業者の隠語にはさまざまなアルファベットが使われていますし、業者によっても異なりますが、特に共通してヤバいといわれているのが「V」や「RV」です。

この「V」や「RV」が隠語として使われる場合、そのお客様はクレーマー体質であることを意味します。

この「V」や「RV」に関しては、多くの引越し業者によって共通して使われているようです。

なぜクレーマー体質のお客様が「V」なのかには諸説ありますが、バイオレンス(violence)の頭文字ではないかという説が有力です。

引越し業者の営業マンが、自社のスタッフと電話口で「こちらのお客様はVになります」などという会話をしていたら、あなたはクレーマー体質であると判断された可能性が高いです。

また、引っ越し業者のスタッフどうして指2本を立ててVサインのようなジェスチャーをすることありますが、これは決して引越し業者が喜びのVサインを出しているわけではありません。

他のスタッフに、「V客」であることを知らせているのです。

引越し業者によっては、そのお客様のクレーマー体質度合いによって、「V1」~「V5」までランク分けをしているところもあるようです。

仮にあなたが「V5」の烙印を押されてしまった場合、その引越し業者にはお断りをされる可能性が非常に高くなります。

しかも、その「V5」の記録は社内のブラックリストとしてずっと共有されますので、その業者があなたの引っ越しをしてくれることは永遠になくなります。

ちなみに、分かりやすい引越し業者の隠語としては「RK」があります。

これは、そのまま「離婚」の頭文字ですね。

まあ、この「RK」に関しては、引越し業者にいちいち隠語でいわれなくても、依頼をした本人が一番よく分かっているはずですね。

しかし、離婚によって別居をすることになったお客様は、引越し業者にとって要注意なお客様であることは先ほど書いた通りです。

隠語によって見積もり金額が変わるかもしれない?

電卓を持つスーツ姿の男性引越し業者がどんな隠語を使ってお客様を区別したとしても、しっかりと作業さえしてくれれば問題ないと思う人もいるかも知れません。

しかし、この隠語によって見積もり金額が変わってしまうとすれば、そんなのんきなことも言っていられなくなります。

クレーマー体質のお客様というのは、家具や家電品などの破損には過剰に反応してきます。

そのため、もしものことがあってはいけないとの考えから、養生なども一般のお客様以上に丁寧にする必要が出てきてしまいます。

梱包材なども、他のお客よりも多めに使う必要があるかも知れません。

そういった手間や資材費が増えることを前提にした場合、どうしても見積もり金額が高くなってしまうのは仕方のないところです。

場合によっては、相場よりもかなり高い見積もりを作成して、わざとお客様の方から断ってくるように仕向けることもあります。

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このように、隠語でヤバいお客様に認定されてしまった場合には見積もり金額が高くなってしまう可能性が高いわけですが、場合によっては前金などを請求されたりすることもあります。

特に「金がない可能性のあるお客様」と認定されてしまった場合には、「見積もり金額の半分を手付金として支払っていただけなければお受けできません」などといってくるかも知れません。

このように、引越し業者に「ワケアリのお客様」あるいは「ヤバいお客様」と隠語で認定されてしまうと、なにかと不利になってしまう可能性があります。

私たちが引越し業者を選ぶ権利があるのと同時に、引越し業者にも当然ながらお客様を選ぶ権利があるわけです。

決して引越し業者にへりくだる必要はありませんが、せめて営業マンに嫌われないように常識的な対応を心がけたいものです。

営業マンにヤバいお客様と思われないための対応

電話で隠語を話す営業マンそれでは、引越し業者の営業マンに「ヤバいお客様」だと思われないためには、どういった態度で接すればいいのでしょうか?

特に何か効果的な対策があるというわけではないのですが、基本的に「自分はお客だ!」といったオーラを発生させて横柄な態度で接するのはNGと考えていいでしょう。

必要以上に低姿勢になることはありませんが、普通に世間話をしながらのあたりさわりのない会話ができれば問題ないといえるでしょう。

また、運び出しの手順や方法なども、あまり細かな指示は避けておく方が無難です。

クレーマー体質だと思われたら損です。

あくまでも相手は引っ越しのプロなのですから「おまかせいたします」という気持ちで接することで、営業マンも安心してくれるに違いありません。

また、自分は怒りっぽい性格でもないしクレーマーでもないから大丈夫だと安心している人であっても、営業マンに「だらしのないお客様」だと思われてしまったらアウトです。

引っ越しというのは、事前の段取りがとても重要です。

引っ越し当日にしっかりと荷造りが終わっているかどうかで、作業効率は大きく変わってしまいます。

そのため、引っ越し当日に荷造りが終わっていなかったりすると、作業員はお客さんに文句を言うわけには行きませんので、そのとばっちりが営業マンにくるわけです。

営業マンも、そんなことで作業員に怒られたのではたまりませんので、明らかにだらしないお客様だと判断した場合、隠語で社内に共有をしておくわけです。

事前にそういう人だということが分かっていれば、作業員も心構えができますし、当日に荷造りを手伝わされることを想定して、見積もりを高めに作成するなどの対策がとれるわけです。

いずれにしましても、引越し業者の営業マンにだらしのない人物だと思われないように、訪問前にある程度は室内をこぎれいにしておく必要があるでしょう。

また、営業マンが来たときに、あまりに部屋が汚い状態になっていると、引っ越しそのものをお断りされることもあるので注意が必要です。

引越し業者によっては、この汚い部屋に対して「RK」という隠語を使うことがあります。

離婚のお客様の隠語と同じアルファベットなので紛らわしいですが、まったく意味がことなります。

「RK」のKは、おそらく「汚い」の頭文字だと思われます。

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